秘密保護法にせよ、集団的自衛権にせよ、私たちの生活や生存条件が政治的な意思決定によって、ここまで左右され、コントロール、支配されてしまうのかという強い怒りと懸念に突き動かされています(30代会社員・足立さん)

 私は30代の会社員です。これまで、秘密保護法反対のデモに何回か参加してきました。

 秘密保護法にせよ、集団的自衛権にせよ、私たちの生活や生存条件が政治的な意思決定によって、ここまで左右され、コントロール、支配されてしまうのかという強い怒りと諦念に突き動かされています。多くの人々がデモや集会に参加して自分の意思を表明し政治的な支配に抵抗することをしなければ、声をあげることもできないまま、隷属的で不安定な生活を余儀なくされることは明白です。

 雇用の問題が分かりやすい例ですが、フリーター、非正規、派遣社員といった不安定な雇用形態を政府が導入した結果、貧困問題が拡大し、労働者の4割が非正規労働者で一生低収入の生活を余儀なくされるという事態になったのは、明らかに意図的に政治的な意思決定によってなされた結果なのです。自身の生活が貧困状態に置かれ、テレビやマスメディアから大量に浴びせられる自己責任論によって、自分が低所得なのは自分の能力が無いからなのだと思いこまされ、孤立化させられ、社会人としての自信を奪われ、若年層、不安定労働者層は政治的な問題に関わることからは巧妙に排除されているのです。

 6.14 報道写真家 石川文洋さんが、講演会で繰り返し話されていた「戦争は国策なのだ」というお話の意味と同じですが、集団的自衛権、特定秘密保護法、残業代ゼロ法案など、これらはもっともらしい言説によって、あたかも正当性があるかのように偽装して、マスメディアによって拡散され、我々から反対する意思や意欲、機会を剥奪しながら準備されていきます。この水面下で準備される政治的な支配に抵抗すること、どのような形でもいいから、自分なりに政治的な問題に対して関心を持つ、意思表明することを日々心掛けていきたい。そのように思います。