3月の長野市議会での戦争法案推進の意見書採択と市民の大反撃。自民系市議が「こんな騒ぎになってまずかった」

6月24日の超党派の長野市議たちによる戦争法案反対の宣伝に、「僕たち戦争に行くの？」と高校生たちが聞き入っています。

この様子を見ていると、まさかと思うかもしれませんが、先日NHKで報道された戦争法案「賛成」３つの地方議会の１つが長野市議会です。

長野市議会では9月に集団的自衛権行使容認について「慎重審議」の意見書が出ていたことから、「慎重意見書がでているから県議会に集中しよう」と、私たちは12月、3月と市議会には請願を出しませんでした。ふりかえると、これは油断です。

そんななか、長野市議会の3月議会に、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定とそれに基づく法制化を支持するという趣旨の請願が出され、総務委員会で可決されたことを知ります。

本会議での採択前の3月19日に、緊急によびかけ、8人で会派まわりを行い、手紙を渡す活動に取り組みました。

この会派回りの際、ある市議さんが「みなさんはこれからも活動を続けるんですよね。私も負けずにがんばりたいです」と自らを奮い立たすように話された姿が、今でも忘れられません。

採択の傍聴には３０人の市民がかけつけましたが、この請願は自民系の新友会、公明党などの賛成多数で可決されました。

市議会には４団体から、戦争法案の廃案や撤回を求める請願が出されました。

24日の総務委員会当日、傍聴に先がけて、市役所前で信州レッドアクションと憲法かえるのやだネット長野で緊急デモ。ママ友に誘われて「何かしなきゃと思っていた」と参加した人も。

総務委員会には49人の傍聴者がかけつけました。

49人の傍聴者を前に、自民系の新友会の市議さんが「こんな大騒ぎになってしまって。まずかった」と本音を漏らす場面も。　

４本の戦争法案の廃案や撤回を求める請願は賛成４：反対５で否決、議員提案の「今国会で成立させない」ことを求める意見書案が賛成４：反対５で否決、議員提案の「わかりやすい説明を求める」意見書が賛成５：反対４で可決でした。

自民系の新友会が提案した「わかりやすい説明を求める」意見書は、戦争法案への批判や不安に何一つこたえるものでありません。

慎重審議すら求めず、「国民の疑問や不安を真摯に受け止め」「丁寧な説明を行い、国民的理解が得られるよう」という内容です。

市議会最終日の29日（月）午後3時頃からの本会議で、総務委員長報告にたいする質疑と討論が行われます。傍聴席をうめつくしましょう。

（写真は傍聴をよびかける、超党派の女性市議さんたち）

この日、7時40分から長野駅前で市議会超党派（共産党、改革ながの、市民ネット、無所属・小泉市議、無所属・西村市議）の共同宣伝行動もあります。