戦争法案成立の夜、これからの野党と立ち上がった民衆のあるべき連携のあり方が見えた。野党共闘を是非実現してください(上原公太さん)

こんにちは。岡谷から来ました。上原公太と申します。

7月には長野市で戦争法案に反対するデモ、8月には松本市でSEALDsの全国一斉の呼びかけに呼応する形で街頭行動をしました、「僕らが主権者って知らなくて委員会」という20代、30代を中心にした集団のメンバーです。スピーチしたいと思います。

 

9月19日、夜遅くまでの与野党の攻防の末に、安全保障関連法案、戦争法案が強行に成立させられました。憲法を無視し、数々の法案の不備、曖昧さに対する批判を無視し、議会のルールを無視し、多くの国民が反対だと言っていた民意をも無視した末の強行採決でした。一国民としてこんなものを許すことはできません。 

 

戦争法案の成立後、安倍政権は今度は臨時国会を開かないと言い出しました。それに対して野党は協力して憲法53条に基づき、国会の召集を要求しています。安倍政権、自民党、公明党は、また憲法違反を犯すのでしょうか。さっさと退陣しろと言いたい。

 

さて、もう一度話を、戦争法案成立のあの夜に戻しましょう。今日のデモの呼びかけ人である「憲法かえるのやだネット」さんが作った告知用の画像には「2015年を民主主義元年にしよう」と書かれていました。

 

SEALDsを中心に多くの国会を取り巻き抗議する者たちが叫ぶ「野党は頑張れ」の声に背中を押されながら、野党議員の皆さんがギリギリまで抵抗し、最後は国会内と国会外で「憲法違反」のコールが繰り返されたあの夜は、この国の民主主義の新たな始まりであったと、僕は思います。

 

始まりはいつも、その先にある未来をおぼろげながら垣間見せてくれるものです。その未来の豊かな可能性は、確実に私たちの精神に宿り、動きつづけているでしょう。その豊かさに比べ、安倍政権のなんと貧しいことか。菅官房長官が口癖のように使う「全く問題ない」「そのような指摘は全くあたらない」といった言葉に象徴されるように、安倍政権は物事や言葉からあらゆる可能性、想像力を排除し、そして自分たちのもとへ囲い込みます。「この道しかない」と。

 

戦争法制や様々な安倍政権の反動的な政策は、私たちに、そんな想像力の締めだしを極めた戦前の社会を否応なく想起させるのです。それに対し、SEALDsのスピーチの象徴されるように、一人ひとりが自分の言葉で語ることで対抗し、締め出されようとしている想像力という土地を耕し始めました。こうして多様な人々が多様なまま集い、豊かな未来を垣間見てしまったからには、もはや安倍政権の貧しさは耐え難いものにしか感じられないのです。

 

活性化した精神は、身体をも活性化させました。つまり、人々が勇気を持って路上に出たのです。今日も、こうして。

 

最後に大事なことを述べます。ここに3つの野党の方々が揃って駆けつけてくださいました。もう一度あの戦争法案成立の夜を思い出してください。これからの野党と立ち上がった民衆のありうべき連携のあり方が見えたのではないですか。共に安倍政権を退陣に追い込み、豊かな社会を作りましょう。そのための野党共闘を是非実現してください。

 

(10月24日、長野市戦争法撤回デモでのスピーチ)

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コメント: 1
  • #1

    shimada (月曜日, 26 10月 2015 16:37)

    素晴らしいスピーチですね。