12月6日より長野市・相生座などで先行上映される映画「望郷の鐘ー満蒙開拓団の落日」。
監督の山田火砂子さんは「今の日本は秘密保護法案を成立させ、集団的自衛権も閣議決定されました…私は、中国残留孤児の父とよばれた慈昭さんの半生を描いて、二度と戦争をしない平和日本をいつまでも守ってもらいたいとこの映画を作ります」と製作意図を語っています。
「望郷の鐘」は「中国残留孤児の父」と慕われた阿智村出身の山本慈昭さん(1902~90)を主人公にした映画で、国策で進められた満蒙開拓団を描いています。
山本慈昭さんは阿智郷開拓団の教師として請われ、昭和20年5月に満州へ。8月9日にソ連侵攻、8月15日の敗戦もわからないまま悲惨な逃避行の後シベリアへ抑留され、帰国したら家族も教え子もほとんど帰ってきていないという状況でした。関東軍は開拓団を守るどころか見捨てたのでした。
戦後、慈昭さんは満蒙開拓団の犠牲者の遺骨収集と墓参という悲願を達成すべくまず行ったことは、戦時中、中国から日本へ強制連行されて犠牲になった人々の遺骨の収集と返還でした。
国交がなかった中国との交渉に粘り強く誠意をもってあたり、こうした活動の中で、中国に残された日本が大勢生きていることを知ります。慈昭さんは、中国に残された人々の肉親捜しや帰国支援に尽力し、ついには国を動かします。
そして生き別れた娘との再会…。
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