「憲法13条を読み直す」(信濃毎日新聞2015年4月12日社説より)

“市民の間で憲法を学び直す動きが出てきた。長野市の田沢洋子さん(59)もそうだ。4年前の福島原発事故が政治への目を開かせた。特定秘密保護法の整備を安倍政権が強引に進めたことで、政治不信は深まった。思いを同じくする人たちと「秘密保護法やだネット長野」を結成、今年2月には「憲法かえるのやだネット」に名前を変えた。

収束の見通しが立たない原発事故、沖縄の基地問題、秘密法、新たな安保法制の整備…。田沢さんらは個人の権利が踏みにじられ、空文化していく恐れがあることに危機感を抱いている。

国民の権利を保障する憲法を政府や国会などに守らせる運動へと幅を広げるために、会の名前を変えたという。田沢さんは「13条に照らし、暮らしや社会がどうなっているか、点検することが大切だと思う」と話した。

 「国のかたち」を選び、決めるのは主権者の国民であることを忘れてはならない。それができるのも、個人の権利がきちんと守られてこそだ。そんな思いで13条を読み直したい”


なんか変だよ 学校のあんなことこんなこと

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『戦争なんか大きらい!絵描きたちのメッセージ』について(岩下結さん、長野県佐久市出身)

東京の出版社で編集をしている岩下といいます。

先日、『戦争なんか大きらい!絵描きたちのメッセージ』という本を出版させて

もらいました。これは、2015年に子どもの本・九条の会が企画して、絵本作家61人が

描いた平和のメッセージ画に、日本国憲法の条文をそえた画集です。

 

先日亡くなられたかこさとしさんをはじめ、「ぼくは王さま」の和歌山静子さん、「ねないこだれだ」のせなけいこさんといった日本を代表する絵本作家も参加されています。

本にするにあたって、全体を貫くものがほしいと思い、憲法の条文の抜粋を絵と組み合わせました。やってみると、自分でも驚くほど、絵と条文が呼応して憲法そのものが生き生きとしたメッセージとして読めるものになりました。

たとえば、かこさとしさんの「だるまちゃん」が、戦車や兵器を踏み潰して高々とこぶしを

突き上げている絵には、前文の「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」という一文。

長谷川義史さんの、家族がちゃぶ台でごはんを食べている絵には「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」という一文を合わせました。

出版してから、「憲法の条文がまったく違った新鮮さで読めた」「ページを繰っていて涙がこみ上げてきた」といった感想をいただいています。

ご興味ある方は、ぜひ本屋さんで実物をご覧になってください。

 

憲法の条文と絵を組み合わせるアイディアは、たまたま思いついたのですが、後から考えると実は必然性があったように思います。

この本の序文に、『おしいれのぼうけん』などの作家、田畑精一さんが、軍国少年だった

ご自身の少年時代をふりかえってこう書かれています。

 

「戦争は、人と人との殺しあい。大勢の人が死にます。死ぬのを恐れていては、戦争は始めから負けです。それでいっぱい美談が生まれたのです。(中略)戦争が始まった年に生まれたぼくのまわりには、こうして「いさぎよく死んだ軍人の物語」で満ち満ちていたのです。ですからあの戦争が、間違った戦争だと知るのには、ずい分長い時間が必要でした。」

 

戦前は、子どもの本に限らず、多くの出版社が戦意高揚のための本をつくり、外国への敵意を煽り、日本は神の国で絶対に負けないのだと宣伝しました。

いま本屋さんに並ぶ「ヘイト本」や「日本スゴイ本」にも似ています。

そうした本を読み、学校でも戦争で死ぬことを教えられて育った若者たちが実際に数多く

亡くなりました。あるいは、多くの人を殺しました。

銃後でそれを後押しした人も、止められなかった人もいました。

その悔恨が、日本国憲法には刻まれています。

 

戦争を体験し、二度とあのような時代をくりかえしてはならないと誓った人びとが、

戦後の民主化、そして出版や教育を担ってきました。おそらく、子どもの本を通じて

これだけ戦争や平和を描いてきた国は、世界でも稀ではないでしょうか。

僕たちが読んできた絵本や漫画の作者たちの多くが、そうした思いを原点に持っていた。

だとすれば、それが平和憲法の条文とシンクロすることは当然かもしれません。

 

安倍首相は次の国会にも改憲案を出すと息巻いています。3分の2議席がある今のうちに、

どんな手を使っても強引に改憲を発議しようということです。

しかし、僕はそんな手法で改憲を実現することは不可能だと思っています。

 

この憲法は、数百万の自国民の命と、それに十倍する他国民の命を奪い、国を滅亡寸前まで

追いやった過去への深い反省と悔恨が刻まれています。

その反省に基づいて、平和で民主的な国家を作ろうと国民は努力してきました。

もちろん、それは完全ではなかったかもしれません。日米安保と沖縄の基地をはじめとする

矛盾も存在します。しかし、矛盾をかかえているとしても、73年にわたるその歩みを

なかったことにはできないのです。

 昨日思いついたような改憲案で、その歴史が凝縮された憲法を変えてしまうことが

どれだけ愚かしいか。多くの国民は気づくはずだと思います。

 

僕たちが読んで育ってきた絵本の数々。あるいは、手塚治虫や藤子不二雄といった

日本を代表する漫画家たちの作品。ひとつとして、戦前のほうがよかった、戦争をまたやろう、などと言っているものはありません。

70年かけて築いてきた平和の文化は、私たちの精神の根本にまちがいなく食い込んでいます。そのことに私たちは誇りを持っていいと思います。

 

仮に国民投票が行なわれたとしても、私たちは臆することなく堂々と否決に追い込みましょう。

安倍さんがいかに外国の脅威や自衛隊員への情に訴えたとしても、歴史の重みに勝つことは

できません。それを思い出させてくれる文化の力は、私たちに味方してくれるはずです。

沖縄県最南端の糸満市から、懐かしいふるさと、信州長野のみなさまへ

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前川喜平さんと「親・子・みんなで考える 勉強ってなに?憲法ってなに?」(3月21日、長野市内)。感想の一部を紹介します

3月21日、長野県社会福祉総合センターでおこなわれた、前川喜平さんと「親・子・みんなで考える 勉強ってなに?憲法ってなに?」(実行委員会主催)は本会場、第二会場いっぱいの450人の参加でした。感想もたくさんお寄せいただきました。一部を紹介します。

 

【親子学生席】

・勉強のことについて、前川さんが話してくれたことがよく分かったので良かったです。学ぶという意味は自分から進んで学ぶことだと分かりました。(11歳)

・勉強や憲法についてわかりやすく思っていることを話してくれてありがとうございました。これからもがんばってください。(13歳)

・まさに「生きた教材」としてもお話しを子どもに聴かせてあげたくて参加しました。宿題の質問をとりあげていただいて、前川さんの口から「宿題なんてやらなかった」「先生と真剣に話し合ったらいいんじゃない?」という声を聴いて、子どもがその声を受け取る、そんな機会を与えて下さり、感謝しています。今後も頑張ってください!!(45歳)

・元文部科学官僚でないと分からない今の政治の現状について聞けてよかった。(19歳)

・恥ずかしながら、大人になってから、憲法は国民が守るものではなく、国が守るもの、私たち国民は、ちゃんと国が守っているか監視しないと、などなど知り、もっと早く認識していれば・・・と思いました。子どもたちにもわかりやすいご講演ありがとうございました。若い頃しっかり勉強すればよかったと後悔もありますが、今からでもしっかり勉強したいと思いました(52歳)

・小4のめいと参加しました。前段のご講演では、難しいことをかみくだいた素晴らしいものでした。後段のディスカッション、子どものあけすけな質問と応答は実に面白かったです。(43歳)

・前川さんの勉強や憲法にかんしてのお話しを聞けて嬉しかったです(10歳)

・子どもにとっては少し難しい内容もあったかもしれませんが、参加した子どもたちは何を感じ、何を学んだでしょうか。その点がすごく気になります。子どもたちの質問はストレートでよかったですね。点数をとるために勉強するのではないということはとても共感しますが、全国学テについてはどう考えているのだろうか等、様々な疑問も残りました(34歳)

・子どもと一緒に来ました。講演、ディスカッションとても有意義でした。学校の教科だけでなく、なんで勉強するのか国会、平和まで子どもといろんな話しをしたいと思いました。(40代)

・分かりやすかったし、面白かったです。でも、年齢差が大きすぎて質問しづらかったです。「みんなで考える」って大切だと思うけれど、テーマとか年齢をもう少し狭めた方が良かったんではないかな、とも思いました。(16歳)

 

【一般席】

・講演は子どもさんを対象にしてお話ししてくださったおかげで、老年に近い私にもわかりやすかったです。義務教育を「無償普通教育」と言い換えて、国の責任で保障すべきということが、そのとおり!!と頷きました。憲法を「改正」するよりも今の憲法をきちんと政策で実現させてほしいです。子どもさんたちの質問意見もすばらしかったです。こういう企画は良いですね。(57歳)

・国会での前川さんの毅然とした態度に心から感動していました。今回の愛知県のニュースにも応援する人たちが広がっていることと思っています。個が立ち上がることで伝わっているのですね。今日の講演も人格を身体で感じ取りました。ゆったりとしたいいお話でした。(68歳)

・前川さんのお話しは分かりやすく楽しかった。こどもさんからのこどもらしい質問がおもしろかったし鋭かった。その質問に対する前川さんの説明が特に印象にのこりました。とってもいい企画でした。豊丘村の生徒さんのお話しにじ~んときました。前川さんはとっても朗らかで魅力的な方でした。今時の人、前川さんのお話しを企画していただいた皆さんに感謝します。(57歳)

・分かりやすい話でした。日ごろ考えていることをなかなか人に伝えることばが見つかりませんでしたが、少し自身のようなものができました。ありがとうございました。(70歳)

・この企画を立てた方々すばらしいです。前川さん、きいている人の層が幅広く話す方も大変だったと思いますが、「自分でしっかり考える人が頭がいい人」との発言で、子ども達の質問もとても自由で子ども達の発言が私の発想の中にないこともあり、改めて、私にとっても新鮮なお勉強会でした。私も40歳で学ぶことの楽しさを知った1人です。(70歳)

・主催者の意向を一方的にお聴きするだけでなく、参加者とのディスカッションを入れる企画は素晴らしいと思いました。講師が今話題の人物だからだけでなく、今、皆、憲法にどう対処したらよいか迷っている人も参加しやすい企画なので、こんなに多くの人々が参加するのだと思う。(80歳)

・前川さん圧力に負けずに頑張ってください!!「幸せに生きていくために学ぶ」今本当にそう思えます。大人になってから学ぶことの楽しさ大切さを感じてきました。大人が学んで賢くならないと政治も世の中もよくなりませんね。高級官僚であった方とは思えないくらい感覚的にものすごく近い方だなと思いました。子供達とのやりとりすごくよかったです。大事なことですね。豊丘村の平和学習すばらしい!!こういう子供達が増えてほしいです。(65歳)

・政治を身近に感じる事が出来ました。1926年生まれですので戦争の中で育った世代です。明快な世の中で生きていけることを願っています。(92歳)

・面白い話しでした。私は34年、教員として文科省を敵に思ってきましたが、人は人にあたって話を聞いてみなければ分からないものだと一面的な見方を反省しました(56歳) 

前川喜平さんと「親・子・みんなで考える 勉強ってなに?憲法ってなに?」実行委員会のまとめのあいさつ

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発表「小学校6年の総合の時間で勉強したこと」(前川喜平さんと「親・子・みんなで考える 勉強ってなに?憲法ってなに?」、3月21日長野市内)

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歴史に学び今を考える。そのときにはいつも 「こころの真ん中に憲法を」(前川喜平さんと「親・子・みんなで考える 勉強ってなに?憲法ってなに?」の報告)

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「戦争がなくなったら、石の鐘は下げてとりかえましょう」ー「石の鐘」の物語

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松代大本営案内板とパンフレットの修正文について

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