都市部の若者らの間で話題になった長野県の「村デモ」

“参院で審議中の安全保障関連法案に反対する大規模なデモが国会周辺など都市部で相次ぐ中、県内では村単位で少人数で行われるデモも目立っている。生活する地域で政治的姿勢を明確にすることに対する気後れや、党派も超えて、軽トラックで列をつくったり、電動車椅子に乗ったお年寄りが先導したりする姿は、インターネット上で「村デモ」と呼ばれ、都市部の若者らの間で話題になっている”

信濃毎日新聞2015年9月13日

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【信州】人口600人の売木村から戦争法反対の声をあげています(檜山美佐江さん・80歳)

9月10日に人口598人の売木村でデモをおこないました。

売木村郵便局前から大平街道500メートル、約30分歩きました。

 

ただ今、安保関連法案反対のためのデモを行っております。少々やかましいですが、ごめんなさい。

 

憲法9条を守ろう

戦争法案反対

子どもを戦場にやらない

 

 

店の前で出迎えてくれるおばあちゃん方がニコニコしていました。

最後の5メートルほどを歩いた友人もいます。

 

デモンストレーションの先頭は80歳の私です。麦藁帽をかぶり、マイクをもってさっそうとラクータに乗り、やったつもりでしたが、後で写真を見たら、正真正銘の老女・老婆の姿でした。

 

あるおかみさんから「桧山さん2人でもデモやろう」

私は春を過ぎたころから、署名用紙をラクータに乗せ、一軒一軒まわりました。売木村に移住して16年、はじめての挑戦です。経営している民宿・貸家の仕事の合間を見て、草取りの合間を見て、そんななかでしたが150人分集まりました。

 

夏休みが近づき、貸家の仕事が忙しく、私の任務はこれにてと思っていましたが、あるおかみさんから「桧山さんデモやろう」とケツを叩かれました。「この村の人はデモなんか来ないよ。あなたと私だけでもするの?」と聞くと、おかみさんは「する」。

 

もうしないわけにはいきません。署名をしてくださったお家に片っ端からデモの案内をしました。

話を聞いて、東京からIターンで来られたご婦人は、小さなチラシをすぐ作ってくれました。 

 

保育園前で2人で若いママにも訴えました。

Iターンの若い夫婦に、若い方の参加に力を貸してほしいとも頼みました。

 

当日は村おこしに来ている人たちや、村の小中学校で働く方のご婦人もベビーカーで小雨の降る中、参加してくれました。

 

私もプラカードは少々作りましたが、若い人のアイデアはとても楽しそうで目立ってよかったです。

 

村はじまって以来の出来事です。まだまだ色々計画があります。

この悪法を粉砕するまで、やらねばならなくなりました。

私が意地悪言われてしょげているときは、写真の亡き夫にむかって「こんなんだけど…」と話しかけます。貴やつは何も言いません。「化けてきて何とか言え」と言います。大泣きして終わりです。

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「私たちの住む阿智村は、満蒙開拓団の歴史から多くの教訓を学び、戦争の悲惨さや愚かさを後世に伝える使命を負っています」

岡庭一雄・前阿智村長「地方自治、反戦の切り札」(信濃毎日新聞2015年8月5日付)

“下伊那郡阿智村で7月17日に安保法制に反対する集会とデモ行進が行われた。私は約130人の住民を前に「今われわれが闘えなくては日本の未来はない」と訴えた。「(住民に)二度と赤紙を送らない」と話す村職員や、「満蒙(まんもう)開拓を繰り返さない」と言う住民がいた。

 自治体には政府が決めたことに反対しにくいという風潮があるが、間違いだ。国の主権者は国民で、自治体の主権者は住民だ。決定権は私たちにある。国家が決定するわけではない”

 

“私たちは憲法が定める地方自治の理念をどれほど理解しようとしてきたか。地方自治は、戦争遂行を容易にした大きな原因が中央集権にあると捉え、国民主権を実効あるものにするため、戦争放棄とともに盛り込まれた切り札だ。単なる制度や組織ではなく、住民が築く民主主義運動だ。

 われわれは今、国の将来を左右する施策の是非を問われている。判断の羅針盤である憲法を、あらためて自分のものにする努力が必要だ”

 

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足元に小さな拠点をつくり、広げていきたい(安保関連法に反対するママの会信州)

“ 「安倍政権に物申す。ここ信州から物申す」。軽快なリズムで始まる「信州ママラップ」(仮称)は、「安保法案無理やり可決?世論は反対多数だYO!」と、国会での政府、与党の対応を批判する。「大事な子どもの将来が気になって家事がはかどんない」と母親の目線で抗議。歌詞には方言を使い、お年寄りも参加した阿智村などでの「村デモ」の様子も盛り込んだ”

信濃毎日新聞2015年10月18日

ママの会信州の活動について

戦争のない国、世界を目指すのならば大きいところも大事だけれど、まず自分の立っている足元からきちんとしていくことが大切だと感じます。

国政だけでなく、私たちの生活により身近な問題の多い市政や県政にも関心をもって、市議会や県議会の傍聴などにも積極的に足を運んでいきたいと思っています。

一見、安保法や改憲などとは無縁の話に思えますが、特に私たちママの一番の心配である子ども達がこれから受けることになる教育問題などは市政と密接な関係にあります。

子ども達がこれからこの町でこの県でこの国で、どんな教育を受けていくのか、政治とおなじく見つめていかなければと思います。

 

私たちは、ママです。母親です。一家庭の主婦です。毎日は早朝のお弁当作りからはじまり、夜は子どもを寝かしつけながらつい自分も寝てしまう、息もつけないほどめまぐるしい家事や育児や仕事などの日常をこなすことで精いっぱいです。

だけど、そんなに忙しくても子どもたちへの愛情は忘れていない。いつでも自分の家族がどうしたらよりよく幸せに暮らしていけるのか、どうしたら子ども達にあたたかい心を与え育てられるのか、考えながら過ごすなかで、どうしても譲れない子どもの命と笑顔だけは、まもっていこうと決めて、行動しています。

ひとをころすのに慣れてしまった人の心は死にます。体は生きていても心は生きていません。

 

あるママメンバーのスピーチの言葉です。

「ママたちは、わかってしまったんです。

『ウチの子どもはころさせない』では、平和を守れないことを。

『ウチの子ども』を守るかのように聞こえる決まりごとがあったとしても、『ウチの子ども』が誰かの子どもをころすことになるかもしれない。それは、回り回って、『ウチの子ども』がころされることにつながりかねません。『ウチの子ども』じゃ足りないんです。『だれの子どももころさせない』決意が必要なんです」

 

また、別のママメンバーは、戦争体験談を聞いたのちに、こうスピーチしました。

「贅沢ではない、けれど家族の笑顔があり自然に囲まれた暮らしの中に入り込んだ 戦争。

おおいぬのふぐりも、はるじおんもあの頃も今と同じように春になれば咲いていたのです。 

今、日本は大きな分かれ道に立っていることを知ってください」

知っている人は知らない人たちにこれからどうして知ってもらえるのか、考えてもらえるのか。

少しずつでも確実に、輪を広げていくこと。これがずっと私たち一人ひとりのいちばんの課題で、続けていかなければいけないことだと思っています。

 

活動をするにあたっての困難も少なくありません。

私たちは「ママの会」のメンバーである以前に、子ども達の母親であり、家庭の主婦です。

一番は、何よりも子どもや家族との生活。そしてその妨げになる活動をしていては、本末転倒になってしまうと考えています。また、家庭内で夫や家族にその思いを理解してもらえず、顔や名前を表だって出せないメンバーや、家庭の事情で活動に参加できないメンバーもたくさんいます。

私たちがとにかく決めていることは「子ども、家庭最優先」です。ママの会信州に代表者がいないのもそのためです。

小さな子どもは急に体調を崩したりすることも多く、予定していた催しの当日朝になって突然行けなくなってしまうことも多々あります。そんなときにメンバーがお互いにカバーし合える、誰かが都度いつでも代われるようにする、そしてそれができないと私たちママは活動が続けられません。

子どもや家庭の事情でどうしても無理なときは違うメンバーが中心になってできる。皆が誰か任せにしてしまわず、自分のこととして考えて行動する、それが民主主義の理想的な形でもあるのではないかと思っています。 

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