「平和」と「安全」のオブラートに包んだ「戦争法案」の閣議決定に反対し、撤回をもとめます

約200人が参加した、5・3戦争やだね!長野集会
約200人が参加した、5・3戦争やだね!長野集会

安倍内閣は、本日5月14日、集団的自衛権の行使を可能とする自衛隊法改正案など関連10法の改正案の一括法である「平和安全法制整備法案」と、他国軍隊の後方支援を可能にする「国際平和支援法案」を閣議決定しました。

「平和」と「安全」というオブラートに包まれた内容は、憲法9条破壊の「戦争法案」「戦争立法」です。私たちは、閣議決定に反対し、撤回をもとめます。

 

これらの法案では、アメリカが戦争をはじめたら、自衛隊を戦地に派兵し、自衛隊がこれまで活動が禁じられていた「戦闘地域」で、米軍をはじめ他国軍に軍事支援をすることができるようになります。

PKO(国連平和維持活動)とは関係のない活動にも自衛隊が派兵され、戦闘を行う可能性もあります。

日本が武力攻撃されていないのに、集団的自衛権を発動すること、アメリカがアフガン戦争やイラク戦争のような先制攻撃の侵略戦争を行った場合でも、日本が戦争に参加する危険性も指摘しなければなりません。

 

私たちは自衛隊員が殺されることはもちろん嫌ですが、自衛隊員が人を殺すことに加担してほしくはありません。そして、軍事力で「平和」「安全」はもたらされることはありません。世界のテロと報復の負の連鎖を見れば明らかです。

諏訪市在住の報道カメラマン、石川文洋さんは「戦争をなくすためには相手の国の一人ひとりの人間にはそれぞれの人生があるんだと、一人ひとりの人間を理解していくこと」と言われました。映画「望郷の鐘」の主人公で、阿智村の名誉村民の山本慈昭さんは、日本と中国の関係をつなぎ、200人以上の中国残留孤児たちと肉親たちとの再会を実現させました。出発点は山本さんが、ダム建設の強制連行で犠牲になった中国人の遺骨収集をおこない、中国に届ける活動に真っ先に取り組んだことでした。

いま、憲法9条を生かした外交こそが日本に求められていることだと思います。

 

安倍首相は憲法を無視したうえ、国会の審議・同意をあと回しにしてアメリカを訪問し、「戦争法案」の夏までの成立を公約しました。

日本の主権はアメリカではなく、私たち国民にあります。「戦争反対、憲法まもれ」と手をつなぎ、安倍政権の企みを阻止しましょう。

2015年5月14日

戦争やだね長野集会実行委員会