唐沢ちあきさん(参院長野選挙区候補、共産)とママの会信州との座談会報告

2月7日(日)に実施した、唐沢ちあきさん(共産)と、ママの会信州との座談会報告です。座談会には子育て世代のママ、パパを中心に10名が参加しました。

 

 ◯唐沢さんがなぜ政治家を目指そうと思ったのですか。個人的なところもぜひお聞きしたいという趣旨ですのでお願いします。

(唐沢さん)

3年前の参議院選挙に初めて立候補しました。その前までは労働組合の書記、事務員として働いていました。実は政党に入ったのはそんなに早いころではなくて30歳くらいだったと思います。労働組合に入るより前に、行政の現場で臨時職員、非正規職員だったんです。その頃の賃金は一月に10万円ある時もない時もある。交通費はどれだけ遠くても100円。月20日以上は働けないというルールが決まっておりまして、もちろんボーナスもない。典型的なワーキングプアでした。実家から通っていたので何とか生活できていたんですけれども、これでどうやって結婚して家庭持って子ども産んで育てていくんだろう、みたいな不安がすごくあったんです。そうはいってもバブル世代だから今の若い人たちみたいに自己責任にはならないんです。自分たちが悪いんじゃない、何か社会の仕組みが悪いんだろうと思って政治活動を始めたんです。その後たまたま労働組合に勤めることができて10年ほどやって。うちの場合はやりたいやりたいと言って議員や候補者をやる人は一人もいないんですよ。政党に入っていて、あなたの役割としてこの仕事をしてほしいという話があって考えてみようかと。自分の役割としてこの候補者活動が回ってきたので、何か変えるためには、自分で苦しい思いもしてきているし声をあげなきゃいけないと3年前に決意をしました。

 

◯なぜ共産党に所属しようと思ったのですか。

(唐沢さん)

 まわりにそれ系の人も多かったのですが、政党がどういう趣旨で政治活動していくか、将来どういう展望があるかという綱領を見たときに、貧困と格差がどんどん広がっていくというのが資本主義の常で、我々はそれを乗り越えてまだ新しい社会があるという展望を持っているよというところがしっかり書いてある、というのが一番です。そこまであまり思い描けなかったけれども、何でこんなに格差が開いていくんだろうと自分が不安に思っていた、15年も前ですが、あの時よりもさらに非正規雇用は増えていて4割を越えたと。一方で億万長者も増えている。そういうことについてきちんと、政党の見方と展望を示していたというのが一番だったかなと。

 

◯共産党として野党共闘イコール統一候補の擁立とおっしゃってますが、それが成り立つ条件はなんでしょうか。具体的な政策の中身とか当選後の約束なども含めてお考えを教えてください。

(唐沢さん)

 繰り返しになってしまいますが、どうやって共闘するではなくて、一致しようというところがまず一致していないのが問題なんです。話し合いが始まらないというのはそういうことですよね。だから例えば長野で言えば、唐沢が下りるか杉尾さんが下りるかというそういう問題にもまだいかないんです。前段階です。まずは政党間での真剣な協議に入ってほしいというのが一番のところです。これが今すべきことで、一番のポイントになるところだと思います。逆に言えば、政党間協議が進めば野党共闘はどんどん進んでいくと思います、いっきに。たちの悪い便秘みたいな感じで。すみません。

 

◯民主党がネックですよね。そのへん…

(唐沢さん)

 杉尾さん個人とか北澤さん個人とかではなく、中央のレベルで拒否しちゃってる。野党共闘は私たち政党が言うのではなくて、市民の皆さんが望んでますというのが今ポイントですよね。何とか励ましながら、それでも中央を動かしていくためにはどうすればいいかということですよね。

(ママの会)

 安保法制に反対している人が60%、賛成している人が40%というときに、野党候補が二人でて30・30に割っちゃったら40が勝ってしまう、半分以下の支持なのに。でもどっちが下りるとか下りないとかではなくて、話し合いのテーブルにもつかないということは、私は共産党員でも支持者でもないですが、個として唐沢さんの考え方に賛同できたから今回来たんですが、民主党がテーブルにのらないということは、共産党は共産党独自でたたかわざるを得ないということですよね。

(唐沢さん)

 ご不安な気持ちはもっともです。「今この段階では」とあえて言っておきます。私たちも国民連合政府の呼びかけでも、自分たちのプラスマイナスは考えていてはいけないと。安倍政権を倒すためには自分たちにマイナスになったって野党共闘は何としても実らせるという思いはずっと持っているんです。ただ、何度も言いますが、戦争法廃止を貫けない共同なんかやっても何の意味もないんです。何のためにいっしょになるのっていう話ですから。これまで何度も裏切られてきた。公約はちゃんと掲げるのに当選したとたんに言わなくなる。杉尾さんに悪意はなくても、公認になった時点で民主党の党議拘束に縛られる立場になるから、そこが心配なんです。戦争法廃止の立場にたって活動するということが有権者の皆さんへの責任だと思っています。広げるだけ広げるのは自分の役目だと思っています。

(ママの会)

 杉尾さんを初めてテレビで見たとき、北沢俊美さんが「民主党の責任において応援しますから」とおっしゃった。自分たちだけの話をしていると絶望した。一緒にという気がないとがっかりした。

(唐沢さん)

 有権者は民主党に勝ってほしいんじゃなくて、安保廃止してほしいから頑張ってと言っているんです。民主党のなかにいろんな人がいるので、どこに腰を落ち着けるかは中央の判断だとおもうんです。とにかく野党の話し合いを始めれば、どこかの選挙区でできたということも必ず衆議院にもつながってきます。そこでも共闘ということを考えれば、一刻も早くということなんですよね。

(唐沢さん)

 共産党アレルギーもあるが、民主党政権のときのアレルギーもあって、あんなぎりぎりまで下りちゃいけないという意見もちらほらあります。戦争法廃止ということを民主党が本当にはっきり言ってくれるか、あるいは選択肢はもう一つあって、杉尾さんが無所属になってくれれば何の問題もない。バラバラでたたかって自民党を利することになってはいけない。そこはちゃんと考えつつ、しかしそれぞれにどれだけ広げておくかということは、いつかまとまったときに大きな力になるじゃないですか。だからマイナスになることはない。唐沢がぎりぎりまで下りないから下りる気がないとは思わないでください。私もあらゆる可能性を考えています。戦争法廃止の世論を広げるために私は活動しているので、民主党さんが強いから下りるというのは筋が違うと思うし、ぎりぎりまで頑張ります。

(ママの会)

 杉尾さんが無所属で出ても当選後民主党になったら同じことですよね。それをすごく心配しています。

(唐沢さん)

 それも一種の公約違反になりますよね。

 当選後もしっかり戦争法反対を貫いてくれるのでないとダメだと、それは言質をとることが必要だと思います。

(ママの会)

 産経新聞で、世論の分断をミスリードしているような記事で、連合の記事を出したり、野党共闘の空気を分断するような記事をつくっているという話もあって、共産党と民主党がいっしょにできないような空気をつくろうとしているということは認識しておいた方がいいと思います。それにのったらさらに市民同士の共闘ができないというのがすごく残念。諦めずに野党共闘の声をあげていく。シールズが9月に国会前に野党は共闘のコールをしてくれて今がある。あのシールズの盛り上がりを続かせるのはまずいとあちらは思っている。分断させるようなミスリードをテレビや記事を流してくるが、諦めてはいけない。共産党でも民主党でもとにかく、今のアベやばいよねっていう人のまとまり、そういうことをやっている人を応援したいと思っているから、その空気感を信州からつくっていきたい。

(唐沢さん)

 長野では共同のテーブルが設けられて、準備会が1月14日にあって野党3党の書記長・幹事長クラスの人たち、信州市民連合の茅野さんと松本さんが来て、あせらず初めての取り組みなのでじっくりやっていこうと、準備会ですから。当面決まったことは、共同のテーブルをつくるにあたってそれぞれの団体で声をかけたい市民団体の人たちに広く呼びかけていこうと。幅広い人たちの思いを汲むというのが一番ですから。もちろんママの会のみなさんにもいろんなところからお声がけがあるかと思います。

(ママの会)

共産党として野党共闘・統一候補の成り立つ条件として、確認したい。勝つためには統一候補を擁立しなければいけない。2人のうちどちらかが下りるかもしれないし、どちらも下りないかもしれないけれども、もし下りるかもしれないとなったときに、議員を志したのは党内での自分の役割としてとおっしゃったけども、やっぱり個人の思いもあると思うので、ここだけは、この点が確認できなければすっきりした気持ちで下りられないという、ここだけは譲れないというところは?

(唐沢さん)

 ここがやっぱり杉尾さんと立場が違うところかなと思うんですけれども、私個人と政党の思いがぴったり一緒なんです。まったく一緒。戦争法廃止が言えないんだったら立ってもらったら困るということ。最後の最後で自民党に利するのは嫌だなと葛藤があるかもしれませんが、戦争法廃止、しかもそれを当選後も貫くというところがなければ下りられない。有権者のみなさんへの責任として。あまりやる気がないように思われてもいけないんですけれども、本当に議員になりたくてやっているわけではないので。「かわいそうに下りることになって」というようながっかり感はおそらくないと思います。目的は安倍政権を倒すことですから。倒すことができるなら私じゃなくてもいいだろうと、きれいごとではなくて心から思っています。ただ苦しいのは今後活動をやっていくなかで、「なんで下りないのか」という批判は必ずくるんです。その人たちに、やはり大義がなければ有権者はちゃんと見抜くんだというところを私なりにどう伝えて行ったらいいかということが一番辛いことです。やはり戦争法廃止と民主党がいうまで私も頑張るし、それが世論だぞといいたいです。

(ママの会)

 唐沢さんもジレンマ感じているけど、私たちもジレンマ感じているんです。本当に杉尾さんが戦争法反対してそれを貫くという言質がとれたとしても分からない。自分たちのなかで納得できるかどうかなんです。納得できない一票は絶対に投じたくないです。今の時点での私たちのジレンマはすごいんです。最終的にはなしくずし的に民主党さん、杉尾さんという選択肢は絶対に拒否したい。納得できなければ嫌です。唐沢さんには最後まで立っていてもらいたい。

(唐沢さん)

 そういう世論がどんどんと広がっていくということがやっぱり民主党を動かす力になっていくと思うんです。ぎりぎりまで頑張っていきたい。

(ママの会)

 しっかりしろと民主党にも働きかけないといけないということですね。民主党をバッシングしてもダメ。民主党の声も聞いてテーブルづくりをしましょうと。バックには何万人もの市民が期待していると伝えること。民主党だけではなく維新の支持者や、自民党だって今の安倍政治おかしいと思っている人もいる。全体のレベルで野党は共闘としたい。杉尾さんの話も聞いてみたい。その上で空気をつくる努力をしたい。

(ママの会)

 私はあまり政治に興味があった人間ではなく、子育てに追われながらほとんどニュースも新聞も見れることもなく何年か子育てをやってきて、ちょっとずつ子育ても落ち着いてきたなかで今回の安保法制が出てきて、すごくびっくりしてしまって、もちろん採決の映像もびっくりしましたし、国会前の映像も衝撃で、やっぱり勉強しなきゃいけないなとすごく思って、本当に恥ずかしながらこの何ヶ月か本を読んだり勉強してきたなかで、もちろん一番は安保法制に対しての怒りというのがすごく大きくて、自衛隊に知り合いもいます。リスクは少ないとかそういうふうにしかとらえてもらえなかった自衛隊の人の命とか家族とか子どもたちのことがすごくあって、怒りがあるのはもちろんなんでうが、その中で9条というものもでてきて、そこについても改めて勉強して、もちろん怒りの矛先をそこに向けてはいけないんだけど、まず最初に思ったのはなんでこんな憲法、9条があるのにこんなふうになっちゃうんだろうと。9条がもっとしっかりしていればこんなふうにならなかったんじゃないかと。最高法規の憲法だから、その上に何もないからいけないんじゃないかとか、考えていたときもありました。でもそうじゃなくて、ちゃんとした人たちが政治をやっていかなきゃいけないんだということが大きくて、今回の選挙に関して言えば、勝つということだけじゃなくて、民主主義を取り戻した上での政府ができるかというのが一番大事で、民主主義を取り戻した政府がちゃんと働いてくれなければ、いくら政権交代してもまた同じように9条の見方を変える人が出てくるかもしれないということで、そういう意味での選挙だと思うんです。私は今までの選挙は、はっきり言ってなんとなく投票していた部分があって、今回は自分の人生で初めて本当にこの人に変えてもらいたいと思って投票したい選挙に、初めてなっているんですよね。だからこそ、まわりの、例えば勉強会を開いた地元のお母さんたちもそうだし、みんながそういう気持ちで投票してもらいたい。この人に任せたいとか、そういうものをちゃんと目指した人たちが政権をとってもらいたいというふうな選挙にしなければいけないとすごく感じています。

 

◯それに関係している質問ですが、安保法制11本と今度の憲法改正案すべてにおいて反対ですか。

(唐沢さん)

 私たちは(安保法制は)一括して反対。賛成する部分はなし。

そこは民主党さんも同じふうに言っている。新設の国際平和支援法と、安全平和整備法という、2つになっているんですが、この2つとも廃止と言いながら個々には修正案を出すということが今民主党の立場なんですよね。

(ママの会)

 白紙撤回じゃないんですよね、実は。だからそこが腑に落ちないところです。民主党に聞きたいところです。

 

◯自衛隊の存在意義はどう思われていますか。

(唐沢さん)

 私たちの立場は、今すぐに自衛隊がなくなっていいとは考えていません。現実の危険があるので。今日も北朝鮮がミサイルうったと報道ありました。ただ異様だなと思ったのは、NHKなんて戦時中かと思うようなあおりようでした。よくよく冷静に考えれば、北朝鮮が本当に何かしようと思ったら各国にお知らせせずにいきなりやるんじゃないですか。だけど気象条件も考えて、必ず大気圏に突入するように今日を選んだわけですよね。彼らだって間違ってどこかに落ちてしまったら国際紛争をここで引き起こすことになって、絶対に北朝鮮のためにならないなんてことはわかっているんです。必要以上にあおるのは安倍さんのやり方だなと思いますが。

戻りますが、今ある憲法のなかで法律を変えて十分に個別的自衛権もぎりぎりオッケーという立場に今政府はありますよね。だからそれを使って十分に日本は守ることはできると。そのためには自衛隊を今すぐ解消するということは現実的ではないので今はあるのもしかたがないと。ただ私たちは、やっぱり9条の理念を崇高なものにするには軍隊とも呼ぶべきものが日本にあることは、これは憲法に違反しているだろうという立場なので、やがて、私たちが勝手に決めるんじゃなくて、国民のみなさんのなかで解消していってもいいよねという時代が来た時には、国民の合意のもとに解消するのがいいということです。

 

◯日米安保については?

(唐沢さん)

アメリカと私たちはケンカをしたいわけではない。ただ今の日米安保条約はあまりにも不平等な、一方的にアメリカの要求を押し付けられると。日米地位協定もその一貫ですが。ですから私たちはこれを解消して日米友好条約なるものに変える必要があると。つまり対等平等の関係でお互いをパートナーとして見ていきましょうよということが必要だと思います。何も国交断絶ではなくて。基地は言ってみれば東アジアへの攻撃拠点にしているわけじゃないですか。それはアメリカの言いなりになっているなということですので、やはりこれを解消して対等平等の条約を新たに結ぶべきというのが考えです。

 

◯その他

(ママの会)

 私のまわりの保育園とかのママに今回の安保法どう思うかふってみたら、それについてではなくて「民主党だめだよね」というのがまず最初に返ってくるんです。でも共産党もなあという感じなんです。

(ママの会)

 私も友達に聞いたときは、安保のあの字も知らない。でも子育てを通じてある意味ゼロになっている部分もあって、勉強会に声をかけたときに勉強したい知りたいという人たちがいたということを知ると、もっと社会のことを勉強して分かった上で、共産党アレルギーということさえも知らない人たちもたくさんいるんです。そういう人たちにとってはゼロスタートで、こういうふうにお話を聞く機会とか考えを知ることで、新しい気持ちが生まれるという希望が持てました。ゼロから勉強したお母さんたちは政党についてもある程度判断できるんじゃないかなと感じました。18歳選挙権も主婦層も、広めていくことで新しい気持ちが生まれる人たちがもっといてほしいという気持ちが持てた。そこに期待したいし発信してほしいです。

(ママの会)

 私の夫が社会科の教員をやっていまして、ガチ18歳選挙権で大変なんですが、まっとうな教育をしたいとすごく思っています。ママが判断できるというのも、共産党アレルギーじゃなくて政治参加アレルギーで、難しいから思考停止しちゃっているのが我々世代かなと思います。

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    島田 (金曜日, 12 2月 2016 20:54)

    率直でとても良い話し合いだと思います。私も勉強になり励まされました。ママの会の活動に期待します。大義に立った選挙協力を実現させるために。