命と尊厳、民主主義のかかった自らの問題として沖縄に連帯を!(やだネット事務局)

「沖縄県名護市辺野古の新基地建設をめぐり、来年2月24日の県民投票まで工事を停止するようトランプ米大統領に求める電子署名活動が行われている。3ステップで署名可能。署名できるのは、13歳以上で、居住地や国籍は問わない3ステップでOK」( 沖縄タイムス12月19日)https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/361226

 

「名護市辺野古の新基地建設工事に関し、県民投票まで工事を止めるよう求めるホワイトハウスの請願サイトの署名が、目標の10万筆を超えた18日以降も増え続けている。海外のアーティストもSNS(会員制交流サイト)などで署名への協力を求めるなど広がっている」(琉球新報12月22日)

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-852494.html

 

 


安倍政府は、新米軍基地建設で名護市辺野古沿岸部への土砂投入を強行しました。法治国家では到底あり得ない違法に違法を重ね、沖縄の反対の声を無視した無理押しです。政府は「丁寧な説明」も、「県民に寄り添う」こともなく、ただ対話姿勢を演出して、一方で法や規則の解釈をねじ曲げてきました。

 

翁長雄志沖縄知事が命を削って公約を守り抜いた、沖縄県による埋め立て承認撤回により工事の法的根拠が消えました。政府は国民の救済手段として制定された行政不服審査制度を「私人」の立場で利用し、工事を再開しました。行政不服審査制度には、私人にはなり得ない立場にある国の機関には適用されないことも明記されています。審査は沖縄防衛局が国交相に申し立て、同じ政府内で申し立てを認めたもので、行政法研究者110人が「違法行為」「制度の乱用」と指摘した手法です。国は県と約1カ月の集中協議の間も工事を止めずに準備を進めました。

 

その後、県に提出した計画で搬出場所としていた港が使えないことから計画の変更申請をせずに名護市安和の琉球セメントの桟橋から土砂を搬出しました。土砂の採取場所は地区が指定しているにもかかわらず、防衛局は採取場所を県に報告していません。さらに搬出された土砂は有害物質の検査結果が示されていません。「何でもあり」です。

2012年12月16日に第二次安倍政権が発足してからの6年、安倍内閣の安倍内閣による安倍内閣のための政治、行政独裁はここまできたのか、という驚きと怒りでいっぱいです。

 

玉城デニー沖縄知事は「民意をないがしろにして工事を進めることは法治国家や民主主義国家であってはならないこと」と批判しました。玉城デニー知事は、9月の知事選で政権が支援する候補者に8万票の差をつけて初当選しました。国政選挙を含め、繰り返し示されてきた沖縄の民意を顧みることなく、国の政策が力ずくで推し進められています。

地方の声を無視する政治の在り方は沖縄だけの問題ではありません。

 

岩屋防衛大臣が15日、辺野古への移設は「日本国民のためだ」と発言したことに、「日本国民の中に沖縄県民は入っているのか」などの怒りの声が噴出しています。

安倍首相が固執している改憲案に、緊急事態条項があります。公益のもとに三権分立・地方自治・基本的人権の保障が制限されるというものです。岩屋大臣の身勝手で政府を正当化した「日本国民のため」が、「公益」とはなにかをしめしていると思います。

辺野古土砂投入は緊急事態条項の先取りとも言うべきもので、リニア工事、原発や核のゴミの処分場の問題などで辺野古土砂投入のようなことが行われたらと思うと、背筋が凍ります。

政府はメディアも使って、土砂投入を見せつけること、埋め立てを進めて既成事実化することで沖縄県民の諦めを誘っています。アメリカに対しては年内の工事進展を強調しようとしています。

 

政府が力ずくで埋め立てを開始しても、マヨネーズのような超軟弱地盤が存在し、ここを埋め立てるには、大規模な設計変更が必要になり、知事の認可が必要になります。

15日午前、沖縄県の玉城デニー知事が抗議活動が続いている辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前を訪れ、玉城知事は数百人を前に「勝つことはあきらめないことだ。我々の闘いは止まらない」と訴え、今後も移設阻止に向けて全力を尽くすことを約束しました。

 

いま、トランプ米大統領に、来年2月に予定されている県民投票まで、名護市辺野古の新基地建設作業の停止を求めた電子署名活動がホワイトハウスの請願書サイトで始まっています。8日に開始され、来年1月7日までの30日以内に10万筆が集まれば、ホワイトハウスが請願内容など対応を検討するというもので、19日現在、12万筆を超えて集まっています。署名のやりかたはみなさんにお配りしています。命と尊厳、民主主義のかかった自らの問題として沖縄に連帯しましょう。