沖縄県最南端の糸満市から、懐かしいふるさと、信州長野のみなさまへ

みなさま、こんにちは。井出佳代子です。沖縄県最南端の糸満市から、懐かしいふるさと、信州長野のみなさまにメッセージを届けられることを大変うれしくありがたく思います。

このメッセージを読んでくださっている田澤さんとは、あの3.11がおこった2011年5月5日に初めて出会いました。長野で一人でも脱原発デモをやるという人がいるのでぜひ応援に行こう、と、佐久から何人かの仲間と駆けつけました。その時はデモのやり方もよくわからず、とりあえず長野駅前で通行人たちに声をかけ、脱原発を訴えましたが、今ではそれが321回の金曜日行動になっているんですね。あの時、ひとりでもやる!と立ち上がってくれた田澤さんの勇気にあらためて敬服します。田澤さん、声をあげてくれて本当にありがとう!

 

さて、今回は「沖縄のこころ」というテーマで県知事選挙について何かメッセージを、というお話をいただきました。今まさしく県知事選挙真っ只中の沖縄です。翁長知事の遺志を継ぎ、さらに沖縄を新しいステージへ一緒に進めていこうという玉城デニーさんと、辺野古の「へ」の字も言わず(なのですが、さすがに今日9月18日になって「辺野古」という言葉をやっと口にしたそうです)、日本政府との強い結びつきをひたすらごまかそうとする佐喜眞あつし氏との事実上の一騎打ち。

 

県内では知名度のあるデニーさんではありますが、準備期間、お金、人手、どれをとっても相手候補が圧倒的に有利です。さらに次々に拡散されるデマ、選挙史上初めてといわれるほどの学会員動員による期日前投票作戦など、不安になるような情報がたくさん入ってきます。事実、デニーさんはかなり厳しい状況のようで、決して楽観は許されません。でもそんな評論家みたいなことばかり言っている暇はありません。実際に行動してデニーさんへの支持を広げるしかありません。デニーさんには絶対に沖縄の知事になってもらいたいのです。

 

「沖縄が歩んできた、歩まされてきた道は、厳しく、険しいものでした。この島に生まれた一人のウチナーンチュ(沖縄県民)として、先人たちの血と汗がにじむこの島の太陽と風を体いっぱいに受けて育った者として、今、たじろがずに、前を向いて踏み出す『とき』が来たことを、私、玉城デニーは、しっかりと受け止めています。何よりこの決意が、県民とともにあるものと確信しています。」、これは出馬会見の時のデニーさんのことばの一部です。これだけの重い覚悟をしたデニーさんなのですが、そのあともいつも笑顔で、軽やかでしなやかなんです。と同時に毅然としてたくましく、リーダーとしての品格を持ち合わせています。そんなデニーさんを見ていると、沖縄の未来に希望と可能性しか見えなくなります。デニーさんと一緒なら、これまで解決できなかった問題も、県民が一緒になって変えていける、未来をつくっていけると思えるのです。どうして翁長さんが自分の後継としてデニーさんを望んだのかがよくわかります。デニーさんには県民の心をひとつにできる力がある。翁長さんはそれを感じていたのではないでしょうか。

 

デニーさんはこういうことも話されています。「『ウチナーンチュが心を一つにしてたたかう時には、想像するよりもはるかに大きな力になる』―。8月11日の県民大会で、翁長雄治(たけはる)さんは、自らの父である翁長雄志(たけし)県知事が繰り返し語った言葉を紹介してくれました。県民が『心を一つに』することを深く望み、県民が持つ『力』を誰よりも信じ、揺らぐことのない自らの決意がいつも『県民とともに』あることを、最後の瞬間まで、命がけで、私たちに発し続けた、知事の強さ、その思いは、県民の胸の奥に確かに静かに刻まれています。その知事の強さ、優しさ、沖縄への愛情は、ここにいる私の背中を押し、決意と覚悟をもたらしてくれている、そう感じています。」

 

翁長さんの遺した思いとデニーさんの覚悟を私も受け取りました。そしていま、沖縄県民のひとりとして、デニーさんと一緒にこの沖縄から本物の生きる力を、やさしさを、平和の在り方を、本土へ、世界中に届けたいと心から思うのです。

 

信州のみなさん、沖縄県民のこの闘いを見守っていてください。そしてこれからも故郷とそこに住まう人々への愛情と、その尊厳を守ろうという思いで沖縄と繋がり続けてください。私たちがお互いに繋がってそのこころが一つになった時、何よりも強い力を持つのだということを信じていきましょう。

 

井出佳代子