何気ない日常の一コマにも、憲法が息づいている(安保関連法に反対するママの会信州・杉崎美幸さん)

こんにちは。安保関連法に反対するママの会信州の杉崎美幸です。お隣東御市で、小学生と中学生の息子を育てています。

安保関連法に反対するママの会信州は、長野県内で安保法制・改憲に反対する活動をしているママたちのゆるやかな繋がりです。会とはいっても、代表者や事務局はありません。小さな子どものいるママが多いため、会議などは主にSNSでやり取りをして、様々な企画や打ち合わせをしています。ママの会の約束は、子ども・家庭が一番。できる人ができる事をできる場所でできるだけ。子育てしながらでも参加しやすい形での活動を考えています。

今までの主な活動としては、議員や候補者との座談会、集会や毎月行っているスタンディングアピール、公園で子どもを遊ばせながらお弁当を食べながら暮らしや子育て政治の話をするピクニックアピール、託児付きの憲法カフェ、リーフレットの作成、選挙の際の野党統一候補擁立の政党への要請、アピール作成などがあります。

私は活動の中で聴いた、ある女性の戦争体験の話が忘れられません。その女性は、満蒙開拓で満州に渡り、敗戦後日本に引き揚げて来る際に、連れていた赤ん坊が泣いたらソ連兵に見つかって殺されてしまう、一緒に逃げている人達も皆殺しにされてしまうからと、我が子の首を絞めて殺したという話でした。聴いた時はその哀しさ苦しさになんと言っていいか分からない言葉にならない想いに、ただ泣く事しか出来ませんでした。私は戦争を知りません。わかるなんて言えません。でも、事実を聴き想像し、学び考えることはできます。戦争で傷ついた人達が憲法9条の条文を知って、本当の戦争の終わりを感じ、もう二度と戦争しないことに心から安心でき嬉しかったのだと聞きました。私は命を産み育てる母として、当時我が子を守れなかった、失ってしまった母達の想いを聞き、その戦争体験を9条への想いと共に伝え守り残したいと思っています。

安倍首相は今の憲法をみっともないと言いますが、この憲法があったからこそ、戦争に繋がる動きへの歯止めになってきたのです。

また、改憲で安倍政権が壊そうとしているのは、9条だけではありません。個人の尊重・個人の幸福追求を保障した13条。私はこの13条が大好きです。その人がその人らしく大切にされしあわせに生きていく権利。この13条は、過去の戦争で「お国のため」とひとり一人の大切さを犠牲にしてしまった反省の上にできました。もう絶対に、2度と手放してはいけない大切な権利です。

私たちの活動の原動力は愛です。子どもたちが真っ直ぐに夢を持って生きていける未来を守りたい。家族の穏やかな暮らしを守りたい。平和に自由に言いたい事を言って生きていきたい。これが私たちの想いです。

しかしこの間、戦争法に加えて共謀罪の強行採決、教育現場や家庭への政治の介入、改憲…日本はどんどん悪い方向に進んでいっています。安倍政権の下では私たち国民はしあわせに生きていけません。経済優先で安全意識の欠如した政治では、子どもたちの未来は危険で窮屈なものになってしまいます。

普段はあまり意識することのない憲法も政治も、私たちの暮らしと繋がっています。私は子どもたちの命と心と未来を守りたい。

私が望んでいるのは、「日が暮れたら、子どもは遊び疲れて、大人は仕事を終えて、みんな家に帰ってきて、家族で食卓を囲み夕ごはんを食べる」…そんな当たり前の何気ない日常です。そんな穏やかな暮らしが子どもたちにも孫にもその先もずっと続いていって欲しい、ただそれだけです。この何気ない日常の一コマにも、憲法が息づいています。

子どもたちの自由な育ち、大人の働き方、温かな部屋での十分な食事。個人の尊厳が守られ、心も体も搾取されない、生存権が保障された社会。平和で自由な、ひとり一人の命を大切にする政治。それが壊されてしまいそうな今、私達はできる事を探し行動しています。

難しい憲法の条文も、わかりやすく暮らしの中の言葉で伝えられたら、もっと多くの人達が、暮らしが憲法に守られている事に気づけるんじゃないかな?その大切さに気づくんじゃないかな?…と感じています。伝わりやすい言葉、伝わりやすい方法を探し考えながら、平和のための行動を続けていきます。

国民主権をうたい、権力を縛る今の憲法を私たちは使いこなし、一人ひとりの命が尊重され、しあわせが共有できる政治を求め声を上げ続けていきたいと思います。